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依頼測定:研究・産学連携

依頼測定の受け入れと装置一覧

研究設備センターでは、センターが管理する大型分析・計測機器を積極的に活用することにより、産学連携を推進することを目的として、民間機関等からの依頼による測定および検査等の受け入れを実施しています。

依頼測定の受け入れが可能な機種

超伝導フーリエ変換NMR(500MHz)(Varian社、Unity-plus 500)

装置の概要

  • 物質に含まれる様々な原子の種類、化学的環境、存在比、結合状態を調べることができます。
  • 種々の化合物の構造やその立体配座、立体配置を決めるための汎用的装置です。
  • 核磁気共鳴現象に基づく非破壊型で安全な測定法です。
  • 各種専用プローブや固体試料測定装置を装備しています。
  • タンパク質のような生体物質の溶液中での立体構造の決定にも利用されます。

測定できる物質・状態・大きさ等

  • 水や各種有機溶媒に可溶であること。
  • 鉄のような磁性体を含まないこと。

X線光電子分析装置(日本電子、JPS-9200)

装置の概要

  • 真空中で固体表面にX線を照射し、表面原子から飛び出した電子(光電子)を捕らえる装置です。
  • 光電子は元素に固有のエネルギーを有しており、エネルギー分布の測定から、表面元素組成の分析と状態分析(酸化数)を行います。
  • 研究例:積層半導体、多積層機能材料の面を削り、削られた表面の分析を繰り返すことで深さ方向の組成情報を得られます。

測定できる物質・状態・大きさ等

本装置による分析は高真空下で行うため、揮発成分を含む試料や昇華性の高い物質の測定は困難です。
また、試料台の大きさに制限があるため10mm x 10mm以下3mm x 3mm以上、厚さ 2mm以下の試料を準備してください。

DSC粉末X線同時測定装置((株)リガク、Ultima III)

装置の概要

  • 各種粉末結晶からの回折データの測定を行います。
  • X線光学系には集中法と平行ビーム法が選択でき、ほぼ自動的に光学軸の設定が行えます。制御PCには自動測定プログラム、ピークサーチプログラムなどのほか、JADE6ではPDF(粉末回折データベース)の検索が可能で、定性分析ができます。
  • DSCアタッチメントを装着すると、示差走査熱量測定(DSC)とX線回折データ測定が同時に行え、相転移による構造変化と熱量の出入りが同一のサンプルで測定可能となります。

測定できる物質・状態・大きさ等

  • 測定温度範囲は液体窒素を用いて-40℃から+350℃程度となります。
  • DSC測定データはリガクDSC装置(熱分析装置)と互換があります。
  • 多目的測定アタッチメントの装着により、薄膜試料の測定(薄膜の粉末X線回折測定、薄膜の正極点測定、残留応力測定)が可能となります。
  • 通常の粉末X線回折データ測定にはガラス試料板を用います(試料は0.5ml程度必要)。
  • 微量サンプルや、リートベルト解析などのために強度データの高精度測定が必要な場合は、X線用ガラスキャピラリーに入れて測定します。(付属のキャピラリー回転試料台を設置します)

熱分析装置(株式会社リガク、DSC8230・TG8120)

装置の概要

  • 示差走査熱量計は、温度変化に対する試料への熱の出入りを測定し、相転移温度と相転移熱量が直接得られます。
  • 熱重量計は、温度変化に対する試料への熱の出入りと試料の重量変化を測定し、試料の熱分解、結晶水の脱離(結晶水の数)を調査できます。

超伝導量子干渉型磁束計 (SQUID)(Quantum Design社、MPMS-XL7)

装置の概要

  • 超伝導量子干渉型磁束計は、極めて感度の高い磁束計です。
  • 磁性試料によって発生する微小磁場は、超伝導体のジョセフソン効果を応用したSQUID素子で検出されます。
  • 磁性物質の静磁化率、磁化曲線、磁場中冷却磁化、ゼロ磁場冷却磁化、残留磁化の温度変化測定、および超伝導体試料のマイスナー効果(完全反磁性)の測定が主な使用目的です。
  • 磁性試料に光照射することによる磁化率の変化を測定することができます。
  • 単結晶の磁気異方性測定による磁化容易軸の決定も可能です。
  • 磁束計としてではなく、直流電気伝導度(ゼロ磁場および印加磁場下)、ホール効果の測定も可能です。
  • 測定温度範囲は1.8Kから800Kと広く、磁場も7テスラまで試料にかけられます。
  • 測定プロセスを前もってプログラムで入力しておくことにより、測定をすべて自動的に行なうことができます。

高磁場多目的物性測定システム(Quantum Design社、PPMS)

装置の概要

  • 代表的な固体物性である、交流磁化率(実数部と虚数部、10,000 Hz以下)、比熱、電気抵抗、ホール効果、磁気抵抗の温度変化を測定することができます。
  • 測定温度は1.9 Kから室温まで、印加磁場は0から9テスラであります。
  • 物性の種類ごとにプローブが異なり、それをとりかえることにより、これらの物性測定が1台の装置でできます。
  • 測定プロセスを前もってプログラム入力することにより、測定をすべて自動的に行うことができます。
  • なお、この装置で直流磁化率も測定できますが、感度は超伝導量子干渉型磁束計のほうが優れています。

測定できる物質・状態・大きさ等

磁性体の交流磁化率の測定から、磁性の動的な挙動がわかります。

  • 交流増幅の手法により、試料にかける磁場が数Oe程度の弱磁場でも、感度よく磁化率を測定できますので、磁気的相転移の有無を調べるのに有効です。
  • 比熱の温度変化の測定から、各種相転移(たとえば強磁性体転移、超伝導転移)についての知見が得られます。たとえば、強磁性体の相互作用の大きさ、次元性などがわかります。
  • 超伝導体研究では、ゼロ抵抗の確認以外に本装置によるマイスナー効果の確認が不可欠であります。更に超伝導の体積分率、臨界磁場の測定が可能であります。
  • 磁気抵抗、ホール効果の測定ができます。

詳しくは、研究設備センターのサイトをご覧ください。

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